2007年11月5日月曜日

Sketch Up

Sketch Up Pro 6 日本語版がリリースされた. 元は @Last Software が作っていたのだが, 最近は Google に買収され, 無償バージョンも出ているので, 知っている人も多いだろう.


Sketch Up は 3D モデリング・ツールで, おもに建築の概念設計に用いられている. この分野ではデファクト・スタンダードだと聞く. 実際に使ってみればその驚異さ加減がよく分かる, というか, 使ってみないと分からない. 僕は version 2.2 (2003 年) の頃からかなり高いお金を払ってバージョンアップを続けてきたのだけれど, もちろん使い途はない :-0


なんでそんなものに高いお金を払ってきたかというと, 「ソフトウェアの Sketch Up はなぜないのか?」をいつも考えさせられるから. 我々はなぜソフトウェアの概念設計を行い, それをプレゼンテーションし, 次の工程に受け渡すツールを持たないのだろうか? Sketch Up を動かすたびに考える.


他にも同じような思考の元になるソフトウェアがある. Mathematica (数学) や Live (音楽) だ. ろくに使い途もないのに, 長い間, 高価なグレードアップ料金を払い続けている. これらを使うたびに考える. 我々にはソフトウェアが見えていない. 我々にはソフトウェアを「概念的に実行」することができていない. ということは, ソフトウェアを本当の意味で作ることが我々にはまだできていない, ということでもあるのだ. この数十年間, 我々がソフトウェアを作ってきたつもりになっているのは, 単なる偶然に過ぎない, のではないかと.