2007年11月20日火曜日

CalDAV

Leopard Server では CalDAV サーバが提供されている. 今までは, .Mac で同期するか (特定の人にだけ公開することができない), WebDAV で同期するか (複数の iCal から書き込めない) しかなかったのだが, これを使えば, 公開する相手を限定して, なおかつ複数の iCal から書くことができる (もちろんこんなことは google calendar を使えばいいんだけどさ).


ところが Leopard で CalDAV を使うには何かと手間をかける必要がある.



  1. サーバ管理で, iCal サービスを enable にする. ま, これくらいなら誰にでも分かる.


  2. ワークグループ・マネージャで, CalDAV を使うユーザの「詳細」で, 「スケジュール管理を有効にするメンバ」をチェックして, サーバを指定する. つまり CalDAV を使いたいユーザは, Lepard Server の OpenDirectory に登録する必要がある.


  3. 今度はクライアント側のディレクトリ・ユーティリティで, カギを外して, ディレクトリ・サーバを登録する. そうするとディレクトリ (/アプリケーション/ユーティリティにある「ディレクトリ」アプリケーションのことね) にサーバの OpenDirectory に登録されたユーザやリソースが見えるようになるはず.


  4. これでようやく iCal の登場だ. 環境設定のアカウントで, アカウントを追加し, 登録したユーザ名/パスワードを指定する. 他のユーザの参照可能なカレンダは「委任」タブで参照できるし, ここで「編集」すれば自分のカレンダを他のユーザが参照できるようになる.


  5. 後は普通にカレンダを作るだけ.


Leopard Server で WebDAV を使うとなぜか httpd が死ぬので, 潔く CalDAV に乗り換えて, 結局クライアントもみんな Leopard にしてしまったわけなのさ...



2007年11月17日土曜日

Leopard Server

うちの外向けサーバは mac mini で, Tiger Server が動いているのだが, アップルから Leopard Server が来たので, 意を決して, アップデートしてみる.


おおむね, 順調にいったのだが, 問題点も.



  • /Library/WebServer が /Library/WebServer.server-applesaved に mv される. びっくりするがな.


  • wiki, blog, web calendar, web mail 等のグループ・コラボレーション機能を使おうとすると, php4 がロードされるので, php5 を使うサービス (例えば MediaWiki) と併存できない. 一度これらの機能を使おうとすると, php4_module がロードされてしまうので, 「設定」の「モジュール」でチェックを外す必要がある.


    • まぁ, しかしこの辺の機能も Apple としてはいまいち気合いが入りきれていないようなので, 最終的には自前で別プロダクトをインストール...




  • ソフトウェア・アップデートのサービスがなぜか起動しない.


  • apache でログを rotate している場合, サーバ管理.app で再指定しないと httpd が立ち上がらない (.conf の /usr/sbin/rotatelogs を /usr/sbin/rotatelogs-1.3 に直接書き換えてもいい)


  • Leopard Server につながる サーバ管理.app は Leopard 版しかない. つまり, Tiger マシンからはリモート管理できないじゃん!


    • これはもしかしてこれでうまく行くのかもしれない. 未確認.




  • なぜか今までの WevDAV に iCal のカレンダを公開できない (Tiger client からも Leopard client からも). 今のところ iCal サーバもうまく動かないなぁ.



    • どうも WebDAV はうちでは httpd を落としている.


    • CalDAV については次のエントリを参照




  • # mkdir /var/run/proxy-1.3; cd /var/run/proxy-1.3; chown _www:_www .; touch .time; touch _www:_www とかした方がいいのかもしれない


  • Open Directory 的には Administrator の short name が diradmin になっている. ただし unix 的には admin のままらしい. 謎.



2007年11月5日月曜日

Sketch Up

Sketch Up Pro 6 日本語版がリリースされた. 元は @Last Software が作っていたのだが, 最近は Google に買収され, 無償バージョンも出ているので, 知っている人も多いだろう.


Sketch Up は 3D モデリング・ツールで, おもに建築の概念設計に用いられている. この分野ではデファクト・スタンダードだと聞く. 実際に使ってみればその驚異さ加減がよく分かる, というか, 使ってみないと分からない. 僕は version 2.2 (2003 年) の頃からかなり高いお金を払ってバージョンアップを続けてきたのだけれど, もちろん使い途はない :-0


なんでそんなものに高いお金を払ってきたかというと, 「ソフトウェアの Sketch Up はなぜないのか?」をいつも考えさせられるから. 我々はなぜソフトウェアの概念設計を行い, それをプレゼンテーションし, 次の工程に受け渡すツールを持たないのだろうか? Sketch Up を動かすたびに考える.


他にも同じような思考の元になるソフトウェアがある. Mathematica (数学) や Live (音楽) だ. ろくに使い途もないのに, 長い間, 高価なグレードアップ料金を払い続けている. これらを使うたびに考える. 我々にはソフトウェアが見えていない. 我々にはソフトウェアを「概念的に実行」することができていない. ということは, ソフトウェアを本当の意味で作ることが我々にはまだできていない, ということでもあるのだ. この数十年間, 我々がソフトウェアを作ってきたつもりになっているのは, 単なる偶然に過ぎない, のではないかと.